29 November 2011

3,Half-Gesture getting from a real life

更新する予定はなかったんですが、ちょうど今トムのオフィスに行って質問をまたぶつけてきて、とてもいいアドバイスを貰えて、ものすごいエキサイティングが気分なので更新します。あ、そう。ちなみにトム、トムと言ってるのは、Tom Bertinoという人で、ILMでずっとやっていて今はうちのアニメーション学部のディレクターをやってる人です。学部長的な。去年入学したときから、2週間に一回くらいはオフィスに邪魔をしに行ってアニメーションを教えてもらっていました。

それで、今日聞いたことというのは、自分が過去にやったアニメーションと今やってるものを見比べて、

 
こっちは、今年の6月くらいにやっていたもの(まだwork-in-progressですが)で、こっちは、自分はパフォーマンスのことをあまり考えていないで、タイミングにバリエーションを入れることだけに集中していた。だから、このキャラクターが何を考えているのかなど、そこまで深く考えなかった。つまり、あー動きいい感じですね~って感じでやっていた。(今考えるとなんて適当なんだと…)


で、こっちは、パフォーマンスをものすごい考えて、このキャラクターはこういう性格で、こういうことを考えていた。とか分析をかなりしてからアニメーションを始めた。

で!二つを見比べたときに、上の方が上手く見えるのはなぜ??それと、下のやつが時間をかけて色々考えたのにどうして自然に見えない(動きが硬いというかパフォーマンスがおかしい)のか??

っていうのを聞いてみました。すると、トムいわく。

下のやつは、順番にそれぞれのイベントを次から次へこなしている。でも現実の世界では、もっとrandom dartがそれぞれのジェスチャーの間にある。上のアニメーションで、すばらしい点は、このrandom dartとやらが、上手く表現されている。例えば、このキャラクターが、反対側の皿を見るとき(0:09あたり)にちらっと目線を動かして、ちょっとした躊躇感を出してる。このアクションが、キャラクターを生きてると見せる、生きているキャラクターと見せるのにとても大事だと。インナーボイス(inner voice)を上手く表せている。そして、現実の世界では、下のアニメーションのように全てのジェスチャーが完璧に綺麗に終わったり、始まったりする必要はない。それは、なぜかというと、頭の中の思考というのは、常にランダムにいろいろ巡っていて、アニメーションでは何が頭の中で起こっているのかとジェスチャーで伝えないといけない。なので、例えば、何か新しいアイディアが頭の中に浮かんで、一瞬躊躇したり、その考えが、ランダムな別の考えだったりするときに、ジェスチャーとして、完璧にひとつのポーズにならなくていい、つまり、half-gestureでとどまることがある。そういう細かい動きが、大切だ。それと演技には2種類あって、performanceとreportage。上のがperformanceで、下のはreportage(多分、一つ一つの動きがあからさまに何かを訴えすぎ的なことだと思う…多分スタイルとして言っていたので必ずしも悪いとは言ってなかったような…)だ。一つ一つの動きがとても大きくわかりやすいけど、生きているのではなく、演技しているように見えてしまう。




…みたいなーことを言われました。

下のは確かに、何ていうか、こう、人間味が無いというか、動きがパーフェクトすぎるのか。ひとつのポーズからもうひとつのポーズへ。それだけ!!みたいな感じです。上のは、そういう現実にある細かい動きが、このキャラクターが生きていると思わせるのに大きく役立っているような感じがします。あー勉強になった。先週トムにクラスで言われたことを思い出しました。もっと分析的になれと。感覚的に、「あーこっちのがいい」「こういう感じ」とかではなく、何でこっちがいいのか?なんでこっちが駄目なのか?というのを、考えられるようになりたいです。自分はアニメーション産業に将来関わるとして、ラッキーとか偶然ではいいものを作りたくないので、プロで生きるならいい物を作り続けないといけないと思うので、こうやって、なんでこれがいいのかを理解していきたいです。あ、ちなみに、こういうhalf-gestureを勉強するのにいい映画として、「Rango」を見よ!!といわれました。今日から毎日見て勉強しようと思います。

Happy Animating :D

1 comment:

  1. なるほど、逆にだからこそ、ひとつひとつの動きがそれぞれ孤立してると考えながら演技しているように見えて、段取り演技っぽく見えるのかもしれないですね。

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